妊娠 性感染 出産

梅毒とは、性病の中の一つで、日本では江戸時代に多くの場所で蔓延しました。



江戸時代では梅毒の治療に効果的である「抗生物質」が無かったため、感染すると、段々と症状が悪化していき、いずれは死んでしまうという非常に恐ろしい病でした。

しかし、戦後にペニシリンという抗生物質が開発されてからは、梅毒は感染してもペニシリンを投与すれば治る病気になりました。

そのため、梅毒の勢力は激減し、驚異ではなくなってきましたが、2000年以降において、日本では梅毒に感染する患者が増加しているのです。

そして、梅毒の感染者の増加数は、感染者数が性病の中でも一番多い「クラミジア」の次に多い「淋病」の数に匹敵するぐらいまで増えているといわれています。



そんな梅毒の感染経路には様々なものがあり、梅毒は感染力が非常に強い病原体となっています。


梅毒感染者と性行為をした場合において、感染する確率は30~40%くらいあります。
コンドームを使用すれば感染確率は下がりますが、それでも感染を完全に防ぐということはできません。

ただ、梅毒自体は強い病原体ではなく、乾燥や温度変化などに弱くなっており、石鹸やエタノールなどの殺菌剤でも簡単に死滅してしまいます。


梅毒の感染経路のほとんどは性行為となっており、性器結合やオーラルセックス、キスなどを通して感染します。

梅毒の病原体自身は血液などの体液に含まれているため、粘膜や皮膚に傷があれば梅毒は簡単に感染し、特に梅毒の症状の扁平コンジローマや硬性下疳などにおいて、分泌物を出している患部からは非常に感染しやすくなっています。


感染する部分としてはペニスや女性器から感染することが多くなっています。


しかし、傷がある部分ならどこからでも侵入するため、オーラルセックスをする人だと、くちびる・口の中・喉から感染することも多くなります。

また、キスが原因で口に感染するということもあります。
さらに、アナルセックスでは肛門や直腸などへの感染も多くなり、他にも、乳房や指など、接触が多くなる部分においても感染する可能性があります。


日本の梅毒感染者のうち、40%ぐらいは、男性同性間の性行為が原因といわれています。


日本にいるゲイの数は50~100万人程度と推定されているので、その限られた人たちの間で、日本の梅毒感染者の40%を占めているということになりますので、感染の割合は非常に高いといえます。

また、梅毒と同様に男性同性愛者の間で感染が多いとされている、HIVがありますが、梅毒との同時感染も多くなっています。

HIVとの同時感染も問題になりますし、梅毒に感染することでHIVにも感染しやすくなりますので、男性同性愛者・ゲイの人は、HIVと同様に特に気をつけたほうがいい性病が梅毒であるといえます。


その他、先天梅毒というものがあり、この先天梅毒とは、梅毒に感染した妊婦さんからお腹の中にいる赤ちゃんにうつる梅毒です。

妊婦さんが梅毒に感染すると非常に危険


妊娠初期の検査で梅毒が発見されれば、治療も間に合うのでほとんど問題はありませんが、妊娠時の検査の後に妊婦さんが梅毒に感染すると、お腹の中の赤ちゃんに梅毒が感染してしまう可能性があります。

妊婦さんが梅毒に感染すると非常に危険
この場合、赤ちゃんに感染する確率は50%以上あり、もし、お腹の中の赤ちゃんが梅毒に感染すると深刻な事態になります。


感染した赤ちゃんの半分近くが死産や早産で亡くなる可能性があり、たとえ赤ちゃんが一命をとりとめたという場合においても、先天梅毒では大きな障害を持つことが多くなっており、赤ちゃんが奇形で生まれてくるということもあります。

日本では先天梅毒として生まれてくる子供は年間10人ほどであり、それほど多くはないですが、きちんと予防することが必要です。

このため、妊婦さんは妊娠中の性行為はできるだけ避けて、梅毒感染に気をつけましょう。


このように妊婦さんが梅毒に感染すると非常に危険なため、妊婦さんは最適な梅毒の検査を受ける必要があります。

その中に梅毒血清反応があり、人間ドックの血液検査にはたいていこの検査が含まれています。
梅毒の検査は採血をして行いますが、大きく分けて2つの方法があり、その1つの方法は、牛から採取したカルジオリピンという脂質を抗原として、血清の中の抗体と反応するかどうかを調べる方法です。


これには昔からあるワッセルマン反応のほか、緒方法、ガラス板法などがあります。これらは、「STS」と総称されています。


もう1つの方法は、梅毒の病原体そのものを抗原として、血清を加えて反応を見るTPHAテストやFTA-ABSテストなどの方法です。


これらは、「TP」と総称されています。


STSは感染から4週間前後で陽性になります


。しかし、TPは更に時間を要するため、一般の梅毒のスクリーニング検査にはSTSが用いられています。
また、STSは梅毒の病態が第1期から第3期へと進むに連れて反応が強くなりますが、治療とともに反応は弱くなり、完治すれば陰性になります。

そのため、STSは梅毒の治療効果を見るという面においても、大切な目安となっています。


なお、梅毒に感染したあとの、抗体が検出されるまでの期間ですが、STSの場合は約4週間、TPHAではさらに2週間かかります。


そのため、コンドームを使用しない性行為、アナルセックス、フェラチオ、風俗の利用などで感染が疑われた場合は、その行為から4週間以上たってから検査を受けるとよいと思います。


また、検査結果が陰性と出ても、その検査結果が疑わしいという場合においては、3~4週間後に改めて検査を行なうということもありますので注意が必要です。

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