梅毒が若者、若年層で増加傾向。その原因は?

カンジタ 痒み

25歳から29歳の若年層に梅毒が広がっている


梅毒は、梅毒トレポネーマによる感染症です。
梅毒は、主に性行為や類似行為により感染する性病であり、感染経路としては、皮膚や粘膜の小さな傷から感染します。


梅毒は感染症法で、5類感染症全数把握疾患に定められており、梅毒と診断した医師は、最寄りの保健所に届け出ることになっています。

日本では、第二次世界大戦後の1955年に大流行がみられました。
そして、その後も一時的な流行はありましたが、現在では過去の病気として認識されています。

そのため、梅毒を診療したことのある先生も少なくなってきているのが現状です。



ところが、国立感染症研究所によると、2004年の届出から微増しはじめてきているそうです。


そして、2013年には、1226例の報告数となっており、前年度である2012年は875例、2011年の621例から考えると、3年で約2倍に患者数が増加しているということになります。


感染者総数のうち、約80%が男性となっており、また、特筆すべきことは、年齢別の発生率でみると、人口10万人当りの発生率では、25歳から29歳の男性が、3.9であり、35歳から39歳が3.4となっています。


男性全体での人口10万人の発生率は、1.6ですから、25歳から29歳の若年層に梅毒が広がっているということがわかります。

近年の梅毒の特徴として、男性と性交する男性に広まっていること、HIV混合感染が目立つ事などが挙げられますので、それが梅毒増加の原因にもなっていると考えられます。


その他、眼梅毒、口腔咽頭梅毒、梅毒性直腸炎など、一言で梅毒と言っても多様な症例が増えているということも増加の要因の1つとなっているのではないでしょうか。


最近は梅毒の女性患者も増えています。


また、先天性梅毒の報告例も目立っているそうです。
国立感染症研究所の調査によると、2014年12月29日から今年10月25日までに報告された患者の数は、男性が1463人、女性が574人で、それぞれ2014年の同時期と比較して1.4倍、2.0倍に増えています。


感染経路の内訳をみると、男性は異性間の性的接触が615例と2014年に比べて1.7倍に増えており、また、女性の異性間性的接触は405例と2.1倍になっています。

女性の年齢別では20~24歳が177人で最も多くなっており、昨年同時期に比べ2.7倍となっています。胎児に感染し、死産や障害につながる先天性梅毒も、10例報告されているそうです。

この女性の梅毒患者が増えている現状について、山の手クリニック池袋院の山口真澄医院長は「月に1例だったのが、2例になっていますので、実際に増えている。

今は、(性に関する)教育と予防が、少しおろそかになっているということだと思う」と話しています。

また、店舗型にしてもデリヘルにしても、名の通った老舗や高級店は、変な噂が立つのを防ぐ意味も含めて、従業員女性の性病検査を定期的に行ってきましたが、「風俗は稼げる」と安易に考えて新規参入してきた事業者のなかには、衛生面をおろそかにしているところもあるようなので、それが梅毒患者の増加につながっている可能性も考えられます。


さらに、ここ数年は女性の患者も増えてきたことから、男性も女性との接触から感染するというケースが多くなっているので、つまり、男性から女性へ、そして女性から男性へという感染の悪循環に陥っているという現状があると思われます。


予防策としては、パートナー同士の感染有無の確認が必要です。


また、不特定多数との性行為、特に感染力の強い第1期及び第2期の感染者との性行為を避けるということが基本となります。

そして、さらなる予防としては感染が疑われる者との性行為および体液の接触を避けることしかありません。
ただ、完全ではありませんが、コンドームの使用によっても梅毒の感染確率は減るはずです。


梅毒は現在も世の中に存在する病気ですが、その感染経路は明らかであり、リスクを下げる方法も治療法もある病気です。


それをきちんと理解すれば、安全性は高まり、感染者数も減っていくはずです。

ただ、もし感染してしまった場合、国立感染症研究所は「感染が疑われる症状があれば、早期に医療機関で検査を受けるように」と呼びかけていますので、自覚症状がある場合は、早期に医療機関へ行くことをお勧めします。


梅毒はパートナーと一緒に感染している場合が多く見られますので、二人一緒に受診・治療を行う必要があります。

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