エイズ 検査 HIV

性器ヘルペスは最も一般的な性感染症のひとつです。


性器ヘルペスは、「Genital Herpes」の頭文字を取って「GH」と呼ばれており、性的な接触によってウイルスが感染し、性器やお尻の周辺に水ぶくれが発生する病気となっています。

性器ヘルペスの原因である単純ヘルペスウイルスには1型と2型があります。
そして、主に下半身に症状が発生する単純ヘルペスウイルスを2型と言います。

このウイルスの特徴としては、初感染後に免疫ができても、体力の低下や外傷などの機会があれば再発を繰り返してしまうということがあり、ヘルペスウイルスが一度体内に入り込むと、腰仙骨神経節の神経細胞に棲みついて潜伏してしまいます。


これを「潜伏感染」といい、何らかの刺激を受けるとヘルペスウイルスが再び暴れ出すようになります。

そして、皮膚や粘膜に出てきて、症状を再発してしまうのです。

20代以降の年齢で増えている性器ヘルペス


日本における性器ヘルペス患者数は、推定年間72,000人となっており、そのうち、男女とも20代以降の性的活動が活発になる年代において多くなっています。

どの年代でも男性より女性の患者数が多くなっており、女性がかかりやすい病気であるといえます。


また、単純ヘルペスウイルス2型に感染している人のうち、その60%においては何らかの症状があるのに本人は気づいていないと言われておあり、またそのような自覚症状がないという場合も多く、患者本人が病気に気がつかないまま、性行為を通して感染が広がっているという現状があります。



性器ヘルペスの初感染は、主に性行為が原因となっています。


風邪のように空気感染や飛沫感染をすることはなく、セックスの相手の性器にできていたヘルペスから感染するのが主となっており、いくら健康な人でも、皮膚や粘膜にできた目に見えないくらいの小さな傷から感染してしまう可能性があります。


また、相手に症状が出ていなくても、性器の皮膚や粘膜にヘルペスウイルスが出てきているという恐れもあり、実際のアメリカでの調査によると、 パートナーへの感染の約7割は、感染源となった人に症状の自覚がないときに起こっていたという報告もあります。


性行為以外においても、口唇ヘルペスのウイルスがオーラルセックスで性器に感染することもあります。


また、自分の口唇ヘルペスを手で触った後に、性器に触れたりすることによって、性器ヘルペスを発症するという場合もあり、このことから、ウイルスがついたタオルや西洋式便座から感染するというケースも考えられます。


性器ヘルペスが再発した場合においては、免疫力の低下や局部的な損傷、ストレスがきっかけとなっていることが多いようです。

そのため、疲労が溜まっている時や生理前、セックスによる皮膚の摩擦がある時はもちろん、アルコールを飲み過ぎたり、強い日光や紫外線を浴びたりした時においても再発の可能性が大きくなるので、注意が必要です。

男性の場合の性器ヘルペスの症状は?


性器ヘルペスの症状について、男性の場合における、初めての感染で症状が出た場合では、最初は患部の表面にヒリヒリ感やむずかゆさなどを感じます。

そして、2~10日ぐらいでかゆみを伴った1~2mmの赤いブツブツや水ぶくれができ、その後、それが破れて潰瘍ができます。

その症状時には、強い痛みがあり発熱を伴うことや、同時に太もものリンパ節の腫れや痛みが見られることもあります。


性器ヘルペスの症状の出る場所は、亀頭や陰茎体部に症状が出ることが多くなっています。

しかし、太ももやおしり、肛門周囲、直腸粘膜に症状が出るということもあります。


女性の場合の性器ヘルペスの症状は?


女性の場合における、初めての感染で症状が出た場合では、水ぶくれや潰瘍ができ、強い痛みで排尿が困難になることもあります。

また、発熱を伴うこともあり、同時に太もものリンパ節の腫れや痛みがみられることもあります。

性器ヘルペスの症状の出る場所においては外陰、腟の入口とおしりにみられることが多くなっており、子宮頸管や膀胱にまで感染が広がるということもあります。

性病の多くはコンドームで予防できます。


しかし、性器ヘルペスの場合、コンドームで覆われる部分以外にウイルスがいれば、感染する可能性がありますので、完璧な予防法はないといえます。

したがって大切なのは、症状の出ている人と性行為しない、患部を触らない、患部を触った際はよく手を洗う、不特定の人との性行為は避けること、ということになります。

性器ヘルペスは、症状がない時はウイルスが出ている量が少なく、感染する可能性は低いとされており、固定したカップルでパートナーに感染する確率は、約10%という数字も報告されています。


ヘルペスウイルス自体は熱や乾燥に弱く、環境中ではあまり安定しないという性質があります。


そのため、あまり神経質になりすぎる必要はないと思われます。

パートナーに性器ヘルペスの症状が出ている場合は、トイレなどで患部に触った後に石鹸で手を洗ってもらったりしましょう。

また、自分がトイレを使用する前に消毒用エタノールで便座を拭いたり、タオルを分けたりといった対策を行うことによっても、性器ヘルペスの感染を予防できます。

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