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非クラミジア性非淋菌性尿道炎の治療法は?検査法は?

菌もクラミジアも検出されない他の原因による尿道炎が、非クラミジア性非淋菌性尿道炎
非クラミジア性非淋菌性尿道炎は、男性の性病の中で最も頻度の高い病気であり、尿道炎というと淋病やクラミジアによるものを思い浮かべる方も多いかと思われます。
しかし、男性の尿道炎の原因菌となるのは、淋菌、クラミジア以外にも大腸菌、緑膿菌、腸球菌、ブドウ球菌、クレブシエラ、レアプラズマ、マイコプラズマなどがあり、淋菌もクラミジアも検出されない他の原因による尿道炎が、非クラミジア性非淋菌性尿道炎と呼ばれています。
男性尿道炎の診断・検査は?
男性尿道炎の診断は、症状と、尿道分泌物中の多核白血球の有無、そして尿道分泌物のグラム染色標本の所見により行われ、尿道分泌物中にグラム陰性双球菌を認めた場合には淋菌性尿道炎とし、認められない場合には非淋菌性尿道炎として診断し、治療を開始するようになります。
病原菌については、初診時に淋菌およびクラミジアの検査を行います。
しかし、マイコプラズマやウレアプラズマなどの微生物の検出は、通常では行われていません。
治療費用としては、おおよその金額として、診察料3000~5000円・検査代3000円・薬代3000円~以上となっており、これは保険費用ではない場合の金額になります。
保険費用の場合はこの金額の3割負担となり、保険適用されるか否かは病院の治療方針などによって様々ですので、あくまで参考になります。
医療機関においても、淋菌やクラミジアは前述の通り、保険診療の範囲で検査ができることが多く、また耐性菌の問題もあるため、特に注意しながら治療を行うことができます。
しかし、これら以外の菌やウイルスについては広範囲に及ぶため、原因菌を特定しないで治療を行う場合がほとんどとなっています。
しかし、ここ近年、なかなか治らない尿道炎や再発する尿道炎については、マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染の可能性が高いことが日本性感染症学会などで指摘されています。
マイコプラズマ・ウレアプラズマの検査については、まだ現時点の制度では保険適用されません。しかし、非クラミジア性非淋菌性尿道炎の患者の約2割からマイコプラズマ・ウレアプラズマが検出されるとも言われています。
そのため、尿道炎の効果的な治療を行うためには大切な検査だと認識されはじめています。
非クラミジア性非淋菌性尿道炎の治療では、1~2週間、薬を服用することになります。
薬はテトラサイクリン系(ミノマイシン、ビブラマイシン)、マクロライド系(クラリス、クラリシッド)、ニューキノロン系 などの抗生剤を服用します。
軽い症状が長引くなど直りが悪い場合にはマイコブラズマやウレアブラズマなどが原因であることが考えられます。
そのため、この場合は別の抗生物質を投与して治療していくということになります。
また、薬服用後の再検査でOKが出たとしても、薬を正しく服用しないと、不完全治癒の可能性があるので、 服薬終了後、2~4週間後の時点でも検査を受けることが望ましいとされています。
現状は病原菌の特定が難しいため、自覚症状の改善や、尿道分泌物や尿中の白血球の消失を確認して、非クラミジア性非淋菌性尿道炎が治ったこととしています。
ただし、再発することが多くなっているため、前述の通り、治療が終わってから2~4週間後に再検査を受けることがすすめられています。
非クラミジア性非淋菌性尿道炎は、すべての原因が性交渉というわけではなく、身体の免疫力が低下しているときなど、様々な理由で細菌が尿道に入ってきた場合、尿道炎を引き起こす可能性があります。
非クラミジア性非淋菌性尿道炎の予防法は?
まず、性的接触からの予防としては、性行為の際は、最初から最後まで、コンドームを正しく使用するという予防法があります。
その他の様々な状況に対する予防としては、性器を清潔に保ち、尿道に雑菌が入らないようにする、不特定多数の人との性的接触を避けるようにするなどの予防法があります。
その他、パートナーへの検査の必要性については、パートナーにも何らかの症状が出ている場合や、症状が無くてもご自分の症状がパートナーとの性行為がきっかけになっているような場合について、まずは自分の主治医に相談し、検査が必要と判断された場合には実施するようになります。
そして、感染の原因となったセックスパートナーが特定できる場合は、パートナーもいっしょに治療する必要があり、非クラミジア性非淋菌性尿道炎の治癒が確認されるまで性行為は禁止となります。