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性器クラミジア感染症の感染経路や潜伏期間は?

感染者との性行為では50%以上の確率で感染するほど感染しやすいクラミジア
性病のクラミジア感染症は、クラミジア・トラコマティスという細菌が原因の病気であり、主に感染者との粘膜や体液が、相手の粘膜に触れることで感染します。
感染する部分としては男性の場合は尿道の粘膜、女性の場合は子宮頸部(膣の奥の部分)の粘膜となっています。
性病のクラミジア感染症は感染力も非常に強く、感染者との性行為では50%以上の確率で感染するほど感染しやすい病原体でもありますが、クラミジア自体は弱い細菌であり、人間の細胞の中でしか生きられません。
人から離れるとすぐに死んでしまうため、トイレやお風呂など、どこかに付着した体液から感染するようなことはないと考えられています。
性器クラミジア感染症は性病・性感染症の一つと考えられています。
しかし、この感染症は誰でも感染する可能性がある「ありふれた病気」です。
国内にどのくらいの性器クラミジア感染症の感染者がいるかは正確にはわかっていません。
しかし、約100万人くらいの感染者がいると推測されており、その中でも特に女性の感染者が多く、男性の6倍くらい存在するとされています。
さらに若い女性においては、感染がかなり深刻であり、10代後半~20代前半の女性の10~20人に1人くらいがクラミジアに感染していると考えられています。
性器クラミジア感染症は、一般のカップルや夫婦などがセックスで普通に感染する病気であり、特に珍しい病気・性病ではないといえます。
性器クラミジア感染症は潜伏期間が短く、感染から数週間で症状が出るということが多くなっていますので、感染時期としては時間をさかのぼって考えると、症状が出たときから数週間前の行為が一番疑わしいと考えられます。
ただ、性器クラミジア感染症に感染したとしても男女ともに自覚症状が無いことが多くなっています。
そのため、症状があったとしても軽いことがほとんどであり、特に女性の場合は、気付かないくらいの軽い症状しか発生しません。
また、もしどこかの段階でなにかの異常や症状に気付いたとしても、いつ感染したのかを確実にさかのぼるのは難しくなっています。
性器クラミジア感染症の感染経路のほぼ100%が性行為と考えられており、一般的には「性行為以外での感染は無い」といわれることが多いです。
性器クラミジア感染症の感染ルートとして一番多くなっているのは、コンドームを使わないセックス(性器の結合)での感染です。それは、男性の尿道から女性の膣へ、もしくは女性の膣から男性の尿道へという感染ルートとなります。
また、セックス以外の性行為でも性器クラミジア感染症は性器の粘膜に感染することがあり、この場合は特にオーラルセックス(フェラチオ・クンニリングス)で喉から性器へと感染してしまうケースがほとんどとなっています。
特にフェラチオによって男性の尿道から女性の喉へ感染することが多くなっており、これに対してクンニリングスで男性の喉に感染することは比較的少なくなっています。
性風俗で働く女性従業員の場合は要注意です
例えば、性風俗で働く女性従業員の場合においては、何人もの男性に対してフェラチオを行うため、一般の女性と比較して、喉へのクラミジア感染が多くなっており、そして、フェラチオのサービスを受ける男性においても、かなり高い確率で尿道にクラミジアが感染してしまいます。
その後、性風俗店でクラミジアに感染した男性から、奥さんやその彼女にまで性器クラミジア感染症が広がっていってしまうわけです。
また、クラミジアが喉に感染する原因はオーラルセックスが主となっていますが、ディープキスにおいても、喉から喉へと感染してしまうというケースもあります。
アナルセックスなどにおいては直腸・肛門の粘膜にも感染するというケースがあります。
性器クラミジア感染症は、性器の粘膜や喉の粘膜に感染することが多いのですが、アナルセックスなどにおいては直腸・肛門の粘膜にも感染するというケースがあります。
しかし、直腸へのクラミジア感染では症状がでることはほとんどなく、さらに、性行為でアナルセックスを実際に行う人はそれほど多くはないので、実際にはどのくらいの人がクラミジアに感染しているかはよくわかっていません。
ただ、女性の場合はアナルセックスの経験が無いのに、直腸・肛門にクラミジアが感染している人がまれに存在し、これは膣にいたクラミジアが、性行為の際に体液と一緒に流れ出て、自分の肛門まで到達することが、その感染原因と考えられています。
セックス(性器の結合)だけに限れば、コンドームには感染者の粘膜や体液との接触を完全に防げることから、性器クラミジア感染症に対するほぼ100%の予防効果があるといえます。
ただ、予防するためにはペニスの挿入から射精まできちんと着用する必要があり、その理由としては、クラミジアは非常に感染しやすいため、射精時だけの着用では、クラミジアを完全に予防することはできないからとされています。
ほんの少し相手の粘膜や体液に触れた程度であれば、感染するということはほとんど無いでしょうが、コンドームを使わなければ粘膜に触れることに変わりはないため、感染する可能性がないとはいえません。
以上のような理由により、適切にコンドームを使えばクラミジア感染は防ぐことができます。
しかし、フェラチオなどのオーラルセックスでも感染することがあるため、性行為全体を通して考えればコンドームを使っても感染する可能性があるということは忘れないほうがいいと思います。