梅毒とは?原因、症状はどんなもの??

性器 性感染症

梅毒の徴候や症状は、4段階でそれぞれ異なります。


梅毒とは、スピロヘータの一種である梅毒トレポネーマによって発生する感染症、性病であり、第一感染経路は性行為ですが、妊娠中、出生時の母子感染による先天性の梅毒もあります。


梅毒の徴候や症状は、4段階でそれぞれ異なります。

増加傾向にある全国の梅毒の患者数


国立感染症研究所によると、全国の梅毒の患者数は2015年8月2日までの累計で1350人となっており、1999年以来最多だった2014年の8割に達してしまっています。


特に増えているのが東京都で、2015年8月2日の時点で531件となっており、過去最多だった2014年の507件を早くも超えてしまっています。

また、茨城県においても、2015年7月26日の時点で28人という、例年にない患者数を数えており、茨城県としては異例の警戒を呼びかけている現状です。


梅毒は決して過去の病ではないといえると思います。
また世界的に見ても梅毒の感染は衰えておりません。

正確な統計をとりはじめた1999年以来、全世界において、推定1200万人が新規に梅毒に感染したとされています。

梅毒の原因、感染源は?


梅毒は前述の通り、トレポネーマという病原菌により感染し、皮ふや粘膜の小さな傷から病原菌が侵入し、血液中に入って全身に広がります。

梅毒の感染は、アナルセックスでの感染が特に多いと言われており、口に梅毒の病変部分がある場合は、キスでも感染してしまいます。

ただ、母子感染で赤ちゃんに起こる先天梅毒については、妊婦検診が行われているため、現在はほとんどみられません。



梅毒に感染すると、非常にゆっくりと症状が現れ、第1期から第4期まで進行していきます。


もちろん治療は早ければ早いほど効果的なので、早期発見が極めて重要となります。
第1期では、小さな腫れ物が発生し、これは初期硬結、硬性下疳と呼ばれています。


これらには、いずれにおいても痛みはなく、原因菌である梅毒トレポネーマが入り込んだ、主に性器や肛門、唇などの箇所に発生しますが、発症から2~3週間で自然に治ってしまうため、この期間においてのこの症状は見過ごされやすくなっています。

第2期は、感染後3カ月~3年の間にあたる状態です。

この期間では、発疹が全身にあらわれるようになり、発疹がイギリスの最小貨幣であるペニーほどの大きさであることから、「ペニー銅貨発疹」ともいわれ、全身のどこにでも発症します。


そしてこの第2期では、皮膚疾患に加えて頭痛、髄膜炎、腎炎、関節痛、発熱、全身のだるさ、皮膚疾患などの様々な症状が発生します。


この第2期まで放置していたとしても、その症状は約1ヶ月ほどでなくなりますが、抗生物質での根本的な治療を行わない限り、梅毒に感染している状態は続いてしまいます。


第2期の症状が収束してからは潜伏期に入り、この潜伏期は、おおよそ感染から3年目までの期間となっています。

この潜伏期で、再び第2期の症状を発症する場合もあれば、この時期を最後に発症せずに消失するというケースも多くなっているようです。


しかし、当然、抗生物質での治療を行わないかぎり、梅毒トレポネーマは体内に残ったままとなっています。

第3期は、感染後3年~10年の状態

皮膚や筋肉、骨などにゴムのようなゴム腫と呼ばれる腫瘍が発生するので、異常がはっきりとわかるようになります。


また、このゴム腫という腫瘍だけはでなく、脳細胞への悪影響もあるため、視力や聴力を失ったり、認知症を発症するという可能性もあります。


しかし、医療が発達した現代においては、第3期以降に進んでしまうという梅毒患者は稀になっています。

第4期は、感染から10~25年ほどの時期にあたります

この期間では、大動脈瘤や重い認知障害を発症し、歩行困難になるといわれており、ここまで進行してしまうと、ほとんどの患者は死亡するといわれています。


ゆっくりと症状が進行し、最悪の場合は死にいたる梅毒は、面倒くさがらずに初期の段階で根治させることが肝心であるため、思い当たることがあってもなくても、何か身体に異変を感じたら、早い時期に診断を受けるということが必要となります。

女性の場合においては、妊娠期間中に梅毒感染が発覚するというケースもあります。



その際は胎児への感染を避けるため、また、すでに母子ともに感染している可能性も高くなるため、より迅速な治療が求められることになります。


梅毒の予防としては、まずは感染が疑われる者との性行為、および体液の接触を避けることであり、完全ではないものの、コンドームの使用によって、その感染確率は減少します。


ただ、最終的には本人の心がけ以外に完全な予防策はありませんので、梅毒感染者が身近で増加しているということをしっかり認識し、予防を常に頭において行動するようにすることが重要であると思います。

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